亡くなった方の事業を継ぐとき、青色申告の申請はいつまで?
亡くなった方の事業や、アパート・駐車場などの貸付けを相続人が引き継ぐとき、青色申告の承認は自動では引き継がれません。申請の要否や期限は、亡くなった方の申告方法、亡くなった月、引き継ぐ人がすでに青色申告の承認を受けているかなどによって異なります。
結論
亡くなった方が青色申告で、その事業を引き継ぐときは、引き継ぐ人が「青色申告承認申請書」を提出します。期限は、1〜8月に亡くなった場合は準確定申告と同じ4か月以内、9〜10月の場合はその年の12月31日、11〜12月の場合は翌年の2月15日です。ただし、引き継ぐ人がすでに青色申告の承認を受けている場合は、新たに申請する必要はありません。
くわしく
亡くなった方が青色申告だったとき
| 亡くなった日 | 申請の期限 |
|---|---|
| 1月1日〜8月31日 | 亡くなったことを知った日の翌日から4か月以内(準確定申告の期限と同じ) |
| 9月1日〜10月31日 | その年の12月31日 |
| 11月1日〜12月31日 | 翌年の2月15日 |
期限は、準確定申告の期限と、青色申告の承認があったとみなされる日(その年の12月31日。11月以後に始めた業務は翌年2月15日)のうち、早いほうです(所得税基本通達144-1、所得税法147条)。期限の日が土日・祝日などに当たるときは、次の平日が期限です。
引き継いだ年から青色申告をするには、この期限までに申請します。
亡くなった方が白色申告だったとき
上記の特別な申請期限ではなく、通常の申請期限が適用されます。申請期限は、引き継ぐ人がすでに事業を営んでいたかどうかによって異なります。
| 引き継ぐ人 | 申請の期限 |
|---|---|
| それまで自分の事業をしていなかった | 引き継いだ日(亡くなった日)から2か月以内(1月1日〜15日に引き継いだときは、その年の3月15日まで) |
| すでに自分の事業をしていて、白色申告だった | その年の3月15日まで(過ぎていれば、翌年分から) |
一緒に確かめる届出
青色申告の申請のほかにも、亡くなった方と引き継ぐ人、それぞれについて確認すべき届出があります。
- 個人事業の開業・廃業等届出書:引き継ぐ人の開業と、亡くなった方の廃業について確認します。2026年1月1日以後の開業・廃業等は、その事実があった年分の所得税の確定申告期限までに提出します。青色申告承認申請書とは期限が異なります(国税庁の手続案内)。
- 青色事業専従者給与に関する届出書(家族に給与を払うとき、引き継ぐ人):引き継いだ日から2か月以内
- 適格請求書発行事業者の死亡届出書(相続人):速やかに
- 適格請求書発行事業者の登録申請書(インボイスを続けるとき、引き継ぐ人):早めに
インボイスは、引き継ぐ人が登録を受けるまでのあいだ、亡くなった方の登録番号を引き継ぐ人の番号とみなして使えます。使えるのは、引き継ぐ人が登録を受けた日の前日か、亡くなった日の翌日から4か月を経過する日の、早いほうまでです。
消費税は、引き継ぐ人が免税事業者に当たるかどうかを、亡くなった方の売上も合わせて判定することがあります(国税庁 No.6602)。
期限と注意
- 申請が必要な人が期限を過ぎると、引き継いだ年は白色申告となり、その年は青色申告特別控除などを使えません。翌年分から青色申告にするには、翌年の3月15日までに申請します。
- アパートや駐車場の貸付け(不動産所得)も対象です。貸付けの規模が小さい場合も、青色申告の申請が必要か確認します。
- 遺産分割がまとまるまで、誰が引き継ぐかが決まらないことがあります。期限が近づいても決まらない場合は、早めに税務署や税理士へ相談してください。
- 1〜8月に亡くなったときは、準確定申告と同じ4か月が期限です。準確定申告の準備と合わせて進めます。
亡くなった日を入れると、青色申告の申請を含む期限の日付を出せるページもあります(亡くなったあとの手続きと期限)。事業や賃貸経営の引き継ぎで確かめることは、相続税の申告期限から逆算するにもまとめています。