財団の設立から、公益法人の運営・会計・税務まで。
こんな課題に
財団を設立する前の検討から、運営中の法人の決算・定期提出まで。立場によって悩みは違います。
財団をつくりたいが、何から決めればいいか分からない
一般財団にするか、公益認定を目指すか。拠出する財産の種類や、設立する人の税金の扱いによって、選ぶべき形が変わる。
公益認定を取りたいが、何から手をつければいいか分からない
認定基準への適合は、財務規律のシミュレーションから逆算して設計する必要がある。申請書類より前の体制づくりで止まっている。
一般法人のまま、法人税の扱いが整理できていない
非営利型法人の要件を満たしているか、どの事業が収益事業にあたるか。判断があいまいなまま申告を続けている。
区分経理・共通費の配賦が実務で回らない
公益目的事業会計・収益事業等会計・法人会計への振り分けを日々の記帳ルールに落とし込めず、決算期に作業が集中する。
毎年の定期提出書類が、事務局の負担になっている
事業計画書・収支予算書、事業報告と財務関連の書類。期限も書式も気にしながら、限られた人数で準備している。
立入検査や行政庁からの照会に不安がある
区分経理の根拠や財務規律の算定過程を、聞かれたときに説明できる形で残せているか自信がない。
一般か公益か、社団か財団か。
一般財団法人と公益財団法人は、名前は似ていても、税金の扱いも行政庁との関わり方も違います。まず、いまの法人(これからつくる法人)がどこにあたるかを整理します。
一般社団法人
- 成り立ち
- 社員2名以上で定款をつくり、公証人の認証を受けて、登記によって成立します。
- 法人税
- 非営利型法人なら収益事業の所得だけに課税。非営利型でなければ、すべての所得に課税されます。
- 寄附した人の税金
- 原則として、寄附金控除などの優遇の対象外です。
- 行政庁の監督
- 行政庁による監督はなく、一般法人法に沿って自主的に運営します。
一般財団法人
- 成り立ち
- 設立者が300万円以上の財産を拠出し、公証人の認証を受けた定款で登記します。
- 法人税
- 非営利型法人なら収益事業の所得だけに課税。非営利型でなければ、すべての所得に課税されます。
- 寄附した人の税金
- 原則として、寄附金控除などの優遇の対象外です。
- 行政庁の監督
- 行政庁による監督はなく、評議員会・理事会を置いて自主的に運営します。
公益社団法人
- 成り立ち
- 一般社団法人が、行政庁の公益認定を受けて移ります。
- 法人税
- 収益事業の所得だけに課税され、公益目的事業は収益事業から除かれます。みなし寄附金の特例もあります。
- 寄附した人の税金
- 寄附金控除や損金算入の特例など、寄附した人に税制上の優遇があります。
- 行政庁の監督
- 財務規律を守り続け、毎年の定期提出や立入検査に対応します。
公益財団法人
- 成り立ち
- 一般財団法人が、行政庁の公益認定を受けて移ります。
- 法人税
- 収益事業の所得だけに課税され、公益目的事業は収益事業から除かれます。みなし寄附金の特例もあります。
- 寄附した人の税金
- 寄附金控除や損金算入の特例など、寄附した人に税制上の優遇があります。
- 行政庁の監督
- 財務規律を守り続け、毎年の定期提出や立入検査に対応します。
一般社団・一般財団法人は、体制が整ってから公益認定を受けて公益社団・公益財団法人に移ることができます。旧民法の社団・財団法人から一般法人に移行した法人(移行法人)は、公益目的支出計画が終わるまで、その実施状況を行政庁に報告します。
財団をつくる前に、決めておくこと。
財団は、目的のために財産を拠出してつくる法人です。設立の形と、拠出する財産にかかる税金の扱いを、手続きに入る前に整理します。
- 01
形を選ぶ
まず一般財団法人として設立し、体制が整ってから公益認定を目指すのか、最初から認定を前提に設計するのか。法人をつくらずに公益信託(2026年4月から行政庁の認可制)を使う方法もあります。活動の目的と、続けていける事務の体制から考えます。
- 02
拠出する財産と、設立する人の税金
株式や不動産を財団に拠出すると、時価で譲渡したものとみなされ、拠出した人に譲渡所得の課税が生じることがあります。国税庁長官の承認を受けると非課税になる特例がありますが、一般財団法人では非営利性が徹底された法人であることなどの要件があり、申請は原則として拠出の日から4か月以内です。使えるかどうかを設立前に確認します。
- 03
相続した財産からの寄附
相続した財産を相続税の申告期限までに公益財団法人などへ寄附すると、その財産に相続税がかからない特例があります。寄附先はすでにある公益法人などに限られ、一般財団・一般社団や、これから設立する財団への拠出は対象になりません。相続の手続きとあわせて検討します。
- 04
親族で運営する場合の注意
同族の理事が半数を超える一般財団・一般社団(非営利型法人などを除く)では、理事が亡くなったときに、法人に相続税が課される制度があります。公益認定を受ける場合は、配偶者や三親等内の親族など特別な利害関係にある人が、理事・監事それぞれの3分の1を超えないことも求められます。
定款の作成・公証・登記は、提携する司法書士等の専門家が対応し、全体の進行は当法人がまとめます。ご家族の財産の承継とあわせて考える場合は、相続・事業承継の検討も一緒に進められます。
相続・事業承継の生前対策を見る設立から、毎年の運営まで。
設立と公益認定、日々の会計・税務、行政庁への対応、財務規律の確認まで。法人の1年を通じて出てくる論点を、6つの段階に分けて整理しています。
設立
法人の器をつくる最初の一歩を、制度の選び方から一緒に固めます。
- 設立の目的の整理と制度選択の助言(一般法人・公益法人・NPO法人のいずれが適切か)
- 設立プロセス全体の進行管理(定款作成・公証・登記実務は提携する司法書士等の専門家が対応)
- 拠出財産の評価と、設立する人・法人の税務の確認
- 設立時の機関設計(理事・監事・評議員の構成)の相談
- 非営利型法人の要件を満たす定款・運営の設計
公益認定・移行
「公益」の看板を取る、あるいは維持するための、認定基準への適合設計です。
- 公益認定申請の支援(認定基準の充足設計、財務規律のシミュレーション、申請書類の作成支援)
- 移行法人の公益目的支出計画の進み具合の管理
- 変更認定・変更届出のどちらにあたるかの判定と、手続きの進行管理
- 2026年4月に始まった新しい公益信託制度(行政庁の認可制)の活用の検討
期中 — 会計
新しい会計基準への対応と、区分経理の実務を正確に回します。
- 公益法人会計基準への対応(令和6年基準・平成20年基準)
- 区分経理(公益目的事業会計・収益事業等会計・法人会計)の設計と運用
- 共通費(人件費・賃借料等)の配賦基準の設計
- 財務諸表・注記・財産目録・附属明細書の作成
- 記帳代行・月次試算表の作成
期中 — 税務
「公益法人だから非課税」ではない部分を、正しく見極めて申告します。
- 収益事業の判定・法人税申告(みなし寄附金の適用を含む)
- 非営利型法人の要件の継続確認(一般社団・一般財団)
- 消費税申告(特定収入に係る仕入税額控除の調整計算)
- 源泉所得税・年末調整・法定調書の作成
- 税務調査への立会い
行政対応・ガバナンス
行政庁への提出と、理事会・評議員会の運営を止めない仕組みをつくります。
- 定期提出書類の作成支援(収支予算書等の財務関連書類の作成と、その他書類の作成サポート。必要に応じて行政書士等と連携)
- 立入検査・行政庁からの照会への対応
- 理事会・評議員会・社員総会の日程と議題の整理(議事録などの書類は、提携する行政書士と連携)
財務規律のモニタリング
中期的収支均衡・公益目的事業比率・使途不特定財産の3つの財務規律を、年間を通じて確認します。
- 中期的収支均衡(旧・収支相償)の期中モニタリングと着地の試算
- 公益目的事業比率(50%以上)の維持設計
- 使途不特定財産の保有制限(旧・遊休財産規制)の確認
- 公益充実資金(旧・特定費用準備資金/資産取得資金)の積立設計
1年の流れと、期限。
公益法人は、決算から定期提出、次の年度の予算まで、毎年同じ流れを繰り返します。期限の多い業務だからこそ、年間の流れを先に押さえます。
事業年度末
決算
財務諸表・財産目録等を作成し、区分経理の年間集計と財務規律の着地を確かめます。
事業年度終了後2か月以内
法人税等の申告
収益事業がある場合は、法人税・消費税等を申告します。公益目的事業の判定とみなし寄附金もここで反映します。
提出期限まで
理事会・評議員会(社員総会)
理事会で決算を承認し、定時評議員会(社員総会)にかけます。議事録などの書類は、提携する行政書士と連携します。
事業年度経過後3か月以内
定期提出(事業報告等)
事業報告と財産目録・計算書類などを行政庁へ提出します。2025年4月以後に提出した書類は、原則としてそのまま公表されます。
事業年度開始の日の前日まで
予算編成と定期提出(事業計画等)
次の年度の事業計画書・収支予算書をつくり、理事会の承認を経て、年度が始まる前に行政庁へ提出します。
※ 定期提出は公益法人の期限です。一般社団・一般財団法人には原則として行政庁への定期提出はありませんが、移行法人は公益目的支出計画の実施状況を毎年報告します。実際の期日は事業年度によって異なるため、法人ごとに確認します。
期限と進み具合を、事務局と共有する。
提出期限も理事会の日程も、法人ごとに異なります。担当者の記憶に頼らず、期限と進み具合が見える形で運営します。
提出期限と理事会日程の管理
定期提出の期限や、理事会・評議員会の開催時期など、法人ごとに異なる日程を一覧にし、デジタルの仕組みと担当者の確認を組み合わせて管理します。
進み具合の共有
決算・定期提出・申請の準備が今どこまで進んでいるかを、事務局のご担当者からいつでも確かめられる形で共有します。
会計ソフトと経理体制づくり
区分経理・共通費配賦の運用に耐える会計ソフトの選定・初期設定と、事務局内の経理体制づくりを支援します。
事務局業務をまとめて任せる
記帳や決算、定期提出書類の作成支援まで、事務局の業務をまとめてお任せいただけます。議事録や申請書類など行政書士の業務にあたるものは、提携する行政書士と連携します。
担当する人と体制
税理士が担当します
税理士が中心となり、公益法人会計や区分経理、収益事業の判定といった特有の論点に対応します。担当者が変わっても対応の質が落ちないよう、案件の情報はチームで共有しています。
メンバー紹介を見るほかの専門家との連携
定款・登記は司法書士、行政庁に提出する申請書類の作成は行政書士の業務です。必要に応じて提携する専門家と連携し、事務局の窓口は当法人がまとめます。
品質管理
決算書類・申告書・定期提出書類は、複数名で確認してから提出します。中期的収支均衡・公益目的事業比率・使途不特定財産といった財務規律の確認は、チェックリストとして運営の流れに組み込んでいます。
料金の考え方
法人の種類と規模、ご依頼の範囲、資料の状況を伺い、個別にお見積もりします。いまの委託先からの切り替えもご相談ください。
料金が変わる主な要因
- 法人の種類(一般・公益、社団・財団)と事業の規模
- 事業の数と、区分経理・共通費配賦の複雑さ
- 記帳や事務局業務を、どこまでお任せいただくか
- 定期提出書類の作成支援の範囲
- 設立・公益認定の検討があるかどうか
よくある質問
設立者が拠出する財産の合計額は、300万円以上でなければならないと法律で決まっています。設立後も、純資産額が2期続けて300万円を下回ると解散することになります。拠出は金銭のほか、不動産や株式などでも行えますが、財産の種類によって拠出する人の税金の扱いが変わるため、設立前に確認します。
まずは、いまの状況をお聞かせください。
財団の設立を考え始めた段階でも、すでに運営中の法人でも構いません。初回のご相談は無料です。
いまの顧問税理士・会計事務所からの引き継ぎのご相談も歓迎します。